腰痛が続く人ほど、痛い場所が原因ではないこともある
腰が痛い。
すると私たちは自然に「ここが悪い」と考えます。痛い場所がはっきりしていればするほど、そこに原因がある気がします。
もちろん、痛む場所に負担がかかっていることはあります。
ただ、腰痛が長く続くほど、痛い場所“だけ”を追いかけても整理がつきにくいことがあります。
今日は「腰痛が続く人ほど、痛い場所が原因ではないこともある」という話を、できるだけ分かりやすくまとめます。
体は「腰を守るため」に腰を使うことがある
不思議に聞こえるかもしれませんが、体は腰を守ろうとして、逆に腰を働かせ続けることがあります。
たとえば、どこかが不安定だと感じると、体は安定を作るために“固める”反応を使います。固めるのは安全ですが、固めた場所は休みにくくなります。
腰痛が続く人ほど、腰まわりが「休めない働き方」になっていることがあります。
つまり、痛い場所は結果として頑張らされている場所、という見方もできるのです。
かばう動きが「いつもの動き」になる
腰をかばう動きは、最初は一時的な対策です。
でも、それが長く続くと、体にとっては“通常運転”になります。
・立つときに腰を先に固める
・歩くときに腰でバランスを取る
・座っていても腰の力が抜けない
こうした状態では、腰に触れて一時的に緩めても、生活に戻るとまた同じ使い方に戻りやすくなります。
「その場では楽だけど、すぐ戻る」と感じる方は、このパターンに当てはまることがあります。
神経の調整がうまくいかないと、力が抜けにくくなる
筋肉は、神経の信号で力の入り方が調整されています。
体の中にはセンサーのような仕組みがあり、関節の位置や筋肉の張り具合などを脳に伝えています。
この情報のやり取りが乱れると、体は安全側に倒れやすくなります。
安全側=固める、守る、動きを小さくする。
その結果、休ませたい場面でも腰まわりの力が抜けにくくなることがあります。
だから慢性の腰痛は、痛い場所だけを見ても説明がつきにくいことがあるのです。
「痛い場所を治す」より「守り方を変える」
腰痛が続く人ほど、必要なのは
「痛い場所をなんとかする」より
「体の守り方を変える」ことかもしれません。
強く揉む、無理に伸ばす、姿勢を正し続ける。
これらが合う人もいます。
ただ、体が強く守っているときは、刺激が強いほど反応が強く出ることもあります。
当院では、小波津式の考え方をベースに、強い刺激や無理なストレッチは行わず、体の反応を尊重しながら“動いていい”と体が判断できる余地を整えていきます。
無理に変えるのではなく、体が自分で変わる入口を探すイメージです。
まとめ
腰痛が続くと、痛い場所が原因に見えます。
でも、慢性的な腰痛ほど、痛い場所は「頑張らされている結果」になっていることがあります。
痛い場所だけを追いかけるのではなく、
体が何を守って、どう守っているのか。
そこを見ると、整理がつく日があります。