“やることを増やす”ほど調子が崩れる人へ
体の調子を整えたい。疲れにくくなりたい。痛みを減らしたい。
そう思って、ストレッチを始める。運動を増やす。早寝する。食事も見直す。
気づけば「体のためのやること」がどんどん増えていく。
でも、なぜか調子が崩れてしまう。
余計に疲れる。寝つきが悪くなる。肩がこわばる。気持ちも落ち着かない。
そんな経験がある方もいます。
ここで大事なのは、「努力が足りない」わけではない、ということです。
むしろ頑張れる人ほど、こうなりやすいことがあります。
足した分だけ整うとは限らない
整える=足す、という発想はとても自然です。
やることが増えれば、良い方向に進みそうに見えます。
ただ、体には「足すほど緊張が続く」という側面もあります。
やることが増えると、頭の中では常にチェックを繰り返します。
・今日もできたか
・やり残していないか
・サボったら戻るんじゃないか
この“見張り”が続くと、体は休んでいても休みにくくなります。
外から見ると真面目に整えているのに、内側ではずっと身構えている。
そんな状態が起きることがあります。
「やらなきゃ」が増えると回復が遠のくことがある
回復に必要なのは、正しさだけではありません。
体が「大丈夫」と判断できる時間が増えることも大切です。
ところが「やらなきゃ」が増えると、
体にとっては“やるべきことがある状態”が続きます。
これが、じわじわ緊張を保ったまま過ごす原因になることがあります。
結果として、疲れやすさや睡眠の浅さ、こわばりが残りやすくなる。
整えたくてやっているのに、整いにくい。
そんな矛盾が起きることがあります。
足す前に「減らす」という選択
こういうときに役立つのが、
「何をやるか」ではなく「何を減らすか」という視点です。
たとえば
・一度に全部やろうとしない
・完璧にやろうとしない
・“毎日”にしない
・調子が悪い日は減らしていい、と決めておく
これはサボるという話ではありません。
体が身構えを強めないように、余白を作るという選択です。
不思議ですが、減らしたほうが回復する人はいます。
足すほど崩れる人ほど、この考え方が合いやすいことがあります。
当院の考え方:足さない整え方
当院では、強い刺激や無理なストレッチは行わず、体の反応を尊重することを大切にしています。小波津式の考え方をベースに、体が「動いても大丈夫」と判断できる余地をつくり、緊張が続きにくい状態を目指します。
整えるために、さらに頑張らせない。
むしろ、足さずに整う入口を探す。
その姿勢が助けになる場面があります。
まとめ
やることを増やすほど調子が崩れるのは、意志が弱いからではありません。
体が無意識に身構えを続けてしまい、回復のスイッチが入りにくくなっている可能性があります。
足す前に、減らす。
整えるために、余白を作る。
それだけで変わる日もあります。