リラックスしようとして、うまくいかない理由
「力を抜こう」
「落ち着こう」
「深呼吸しよう」
そう思えば思うほど、なぜか余計に落ち着かない。
自律神経のことを調べて、いろいろ試しているのにうまくいかない。
そんな経験がある方もいると思います。
ここで最初に伝えたいのは、うまくいかないのは「あなたの意志が弱いから」ではない、ということです。体には体の反応があり、その反応が強いときほど、リラックスは“目標”にすると難しくなることがあります。
体が身構えていると「落ち着こう」がプレッシャーになる
体は常に安全を確認しています。
疲れやストレスが重なっているとき、体の中では「念のため」の見張りが続くことがあります。
この状態のとき、頭で「落ち着こう」とすると、体はどう受け取るでしょうか。
体からすると「落ち着かない状況があるから、落ち着こうとしているんだ」と解釈しやすくなります。すると、見張りがさらに強まってしまう。
つまり
落ち着こうとする → うまくいかない → さらに頑張る
というループが起こりやすくなります。
リラックスできないのは「止まれない反応」が続いているだけかもしれない
リラックスができないとき、体の中では
・呼吸が浅い
・肩や首の力が抜けない
・頭だけが動いている
といった反応が起きやすくなります。
これは、体が怠けているのではなく、止まれないだけ。
「いつでも動けるように」身構えている状態として説明できます。
だから、落ち着けない自分を責めるほど、体はさらに身構えます。
責められている、と感じるのも体だからです。
目標を「リラックス」から外す
こういうときに一つのヒントになるのが、
“リラックスを目標にしない”という考え方です。
落ち着こうとするのをやめる、というより
「落ち着けない反応が出ているだけ」と認める。
それだけでも、体の見張りが少し緩むことがあります。
体は「危険は増えていない」と判断できるからです。
当院が大切にしている考え方
当院では、強い刺激や無理なストレッチは行わず、体の反応を尊重することを大切にしています。小波津式の考え方をベースに、体が身構えを強めにくい条件を整え、神経の働きが落ち着きやすい状態を目指します。
「整える」というより、体が自分で落ち着ける“余地”をつくる。
リラックスがうまくいかない方ほど、この姿勢が助けになる場面があります。
まとめ
リラックスしようとしてうまくいかないのは、意志が弱いからではなく、体が無意識に安全確認を続けている状態になっている可能性があります。
落ち着こうとするほど難しくなる日があるのは、その反応のせいかもしれません。
まずは、リラックスを目標にしない。
「そういう反応が起きているだけ」と捉える。
それが、静かに抜け道を作る第一歩になることがあります。